日経平均株価 16112.43(前週末比 -237.59)
TOPIX 1581.37(前週末比 -37.65)
〈自律反発の動きが期待される〉
(今週の株式見通し)
今週の株式市場は、買い手掛かり材料に乏しいものの中期的な
景気拡大基調は崩れていないことから自律反発の動きが期待さ
れる。今週は7-9月のGDPが発表される。前週、機械受注の数値
が予想外に悪化したことから景気に対する警戒感が強まっており、
GDPの値がマイナスとなるとの観測も出ている。ただ、天候不順
による面も強いと見られ、中期的には米国景気の軟着陸を背景と
した輸出の拡大などから景気拡大基調は続くと考えられる。また、
騰落レシオなどのテクニカル面からも反発のシグナルが点灯して
おり、東京市場が自律反発に向かう可能性は高いと考えられる。
先週の東京株式市場は景気見通しに不透明感が強まったことか
ら軟調に推移した。米国株高を好感する局面もみられたものの、
先行きを慎重に見る企業が多いこともあり売り優勢の展開となった。
注目された米中間選挙で民主党が躍進したことも上値を重くしたほ
か、週末に発表された機械受注統計が事前予想を大幅に下回った
ことも嫌気された。なお、需給面では過去最高水準に積み上がった
裁定買い残が、下げ局面のなかマイナスに働いた。
(注目材料・為替)
今週の国内経済指標は14日に7-9月GDP、16日に日銀金融経済
月報(11月)などが予定されている。また、7-9月期GDPは前期比
実質0.3%(年率換算0.9%)増が観測されており、7四半期連続の
プラス成長が見込まれている。個人消費が天候不順から落ち込む
ものの、外需が円安傾向を背景に伸びる見通しだ。なお、今週の
主な企業の決算(中間)発表は、13日に日本発條<5991>、千代田
化工<6366>、14日に電通<4324>、東京エレクトロン<8035>、15日
に鹿島建設<1812>、国際石油開発帝石H<1605>、東京急行電鉄
<9005>、16日に東京精密<7729>、住友不動産<8830>などとなっ
ている。一方、米国では14日に卸売物価(10月)、16日に消費者物
価(10月)、鉱工業生産及び設備稼働率(10月)などが予定されて
いる。なお、主な企業の決算発表は、14日にウォルマート・ストアー
ズ、15日にアプライドマテリアルズ、16日にヒューレット・パッカード、
デル、ギャップなどが予定されている(発表日は変更される可能性も
あります)。需給動向は、米国景気のソフトランディング・シナリオが
崩れていないことから引き続き外国人投資家の買いが期待される。
一方、裁定買い残高が高水準で推移しており、下げ局面では解消売
りが出やすいことが懸念される。為替市場では、今週の予想レンジを
1ドル=116円〜118円と見る向きが多い。先週の円相場は米雇用統
計を受け米国景気の鈍化懸念が後退したことから円が弱含んだが、
その後、日銀が利上げに前向きとの観測が強まり円が再び買われる
展開となった。今週の円相場は日米の経済指標を睨んだ展開となろ
うが、国内GDPが事前予想を下回るようだと円が売られる可能性もあ
る。ただ、米国景気に不透明感も漂っているだけに大幅な円安は考え
難く、狭いレンジ内での動きが続きそうだ。
(モーニングスター)

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