(今週の株式見通し)
今週の株式市場は、高値警戒感から上値の重い動きが予想されるが、
先高期待感も強いことから値固めの動きとなる可能性が高い。日経平
均株価の上昇は前週まで5週連続となり今年最長を記録した。一部の
テクニカル指標が過熱感を示しているものの、上昇ピッチが緩慢である
ことから警戒するほどではないとの見方が多い。上値こそやや重くなっ
ているものの、世界同時株高、国内企業の業績上方修正から先高期待
感も強く、日経平均株価は17,000円をにらんだ動きとなる可能性が高そ
うだ。先週の東京株式市場は高値警戒感が強まり、日経平均株価17,0
00円を前にもみ合う展開となった。週初は円安、原油安などが下支えと
なり上値を追う動きとなったが、決算、米連邦公開市場委員会を控え様
子見ムードが強まった。また、日経平均株価が節目と見られる17,000円
に接近したほか、テクニカル面からも過熱感が指摘されたことから次第に
上値の重い動きとなった。ただ、日経平均株価の上昇は5週連続となり、
今年最長を記録した。(注目材料・為替)
今週の国内経済指標は30日に鉱工業生産(9月)、31日に日銀展望レポ
ート、失業率・有効求人倍率(9月)、全世帯家計調査(9月)などが予定さ
れている。注目の鉱工業生産は8月の生産指数が前月比1.8%の大幅上
昇となった反動から同0.8%の低下となると見られている。底堅い値が出る
ようなら株価の支援材料となりそうだ。なお、今週の主な企業の決算(中間)
発表は、30日に新日本石油<5001>、三菱電機<6503>、京セラ<6971>、31
日に旭化成<3407>、住友金属<5405>、コマツ<6301>、村田製作所<6981>
三菱重工<7011>、三菱商事<8058>、三井不動産<8801>、11月1日に帝人
<3401>、スズキ<7269>、2日に日機装<6376>、マツダ<7261>などとなって
いる。一方、米国では1日にISM製造業景気指数(10月)、3日に雇用統計
(10月)などが予定されている。米国景気のソフトランディング・シナリオが再
確認されるようなら更なる上値トライが期待できそうだ。また、今週の主な企
業の決算発表日は31日にP&G、1日にタイム・ワーナー、2日にクアルコム
などが予定されている(発表日は変更される可能性もあります)。需給動向は
米国株高を背景にリスク許容度が高まった外国人投資家の買いが引き続き
期待される。また、個人投資家も信用評価損の改善から投資余力が回復し
ていることもプラス要因だ。ただ、裁定買い残高が過去最高を更新しており需
給面の懸念要因となっている。為替市場では、今週の予想レンジを1ドル=
117円〜119円と見る向きが多い。先週の円相場は手掛かり材料に欠けるな
か狭いレンジ内での動きにとどまり、週末の円ドル相場は1ドル=118円台半
ばとなった。今週の円相場は日米の経済指標を睨んだ展開となろうが、日米
ともに景況感が底堅く推移していることから今週も円相場は狭いレンジ内での
動きにとどまる可能性が高い。
(モーニングスター)
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